脳が痺れて溶けちまいそう




※注意
このお話は非常にぬるいですが、性的な表現があります。
ちょこっとだけえろいです。でも別にこのお話の中ではなにもやってません。本当です。…たぶん。 いやらしいのは断固拒否!な方や、もっとすごいの期待したんだけど…なんていう方は、できたら回れ右をしてお帰りくださいませ。 申し訳ありませんが、読んだ後の苦情はお受けできません。 では、了解したよ!という方は自己判断でスクロールをお願いします











「熱いのよ」


朝。
漸く目が覚めたかと思ったら、ベッドに寝そべったまま、はそう言った。
ごろり、と身体の向きを変えて、俺を睨み上げる。


「そうか? 此処は春島だし、今日は別に平均気温だって」

「違う。アンタが熱いの! なによその異常な体温! その所為であんまり眠れなかったし…、ああもう、腰痛いし、だからアンタなんかと一緒に旅するなんて嫌だったのよ」

「そう言われてもなァ…」


ガシガシと強く頭を拭いて、その辺の椅子に座る。
本来一人部屋である宿はあまり広くなく、狭いベッドで二人で寝るにはまあ、くっついて寝るしかなく。
そんで、それだけくっついてればもちろんそういうことになっちまうわけで。
…そんな状況で熱いとか言われたって、仕方ないだろーが。


「なんなの、もう。それって、メラメラの実の影響なの…? そうじゃなかったら絶対熱あるし…っ」

「んー…、まあ、悪魔の実の影響もあるかもなァ…」

「も、ってなんなのよ。他にもなんか原因になりそうなもんあんの?」


そりゃあ、まあ。
俺には一つしか思い浮かばず。
昨日の夜のまま、軽装のに近寄った。
ひくりと身体を震わせて、見上げるの顔の横に手をつけて、片足をベッドに乗せる。


「なに」

「いや? 他に原因があるとしたら、――っつうか、それしかないだろって感じなんだがな。俺的には」

「だから、なに」


本当に気づいていないのか、眉間に皺を寄せている。
ククッと喉の奥で笑って、の耳に口を近づけた。


「夜は激しかったからなァ。そりゃあ、余韻で熱が抜けきらなくても仕方ねェだろ」

「…ッ!」


今更ぐっと手に力を入れて、俺を押しのけようとする。
けど、半ば押し倒しているようなこの体勢を、その程度の力でなんとかできるわけがない。


「ば、ばか」

「馬鹿で結構。海賊だからな」

「海賊イコール馬鹿じゃないわよ」


抵抗を全て抱き込んで、その肩をゆったりと撫でてやった。
ふるりと震えて、頬が赤く染まっていく。
あァ、なんでこいつはこんなにも俺を煽るのが上手いのか。


「なァ、もう一回」

「っす、るわけ、」




強引に唇を重ねて、舌をねじ込んで絡ませる。
キスと呼ぶには荒々しくて強引過ぎる。
だが、ねっとりとして、彼女をその気にさせるためには充分の、口づけ。

あー、やべえ、とまんねえ。



ふたり旅の弊害





(ばか!ばか!)
(なんだよ、お前も善がってたじゃねえか)
(そ、そういう話じゃないのよ!腰痛くて動けないじゃないの!ばかエース!これじゃ、今日もこの島から、っていうよりこの部屋から…っ)
(あー、まあ、しかたねえだろ)

(あんたのせいよ!)



2010 01 31 三笠